OpenRoamingの現在と未来、eduroamとの未来

OpenRoamingは、安全性とプライバシーを確保できる国際的な無線ローミング基盤であり、ユーザー(人・デバイス)はひとつのアカウントで世界の無線アクセス網をセキュアに使用することができます。本カンファレンスにおいては2年に渡り、OpenRoamingに関するセッションを実施しましたが、その後、日本においては、イベントでのサービス、公共交通機関や宿泊施設などへの導入も進み、Wi-FiサービスでOpenRoamingを目にする事が増えていると思います。 一方、eduroamは、大学などの高等教育機関や研究機関において利用可能な、キャンパス・研究所の無線LAN環境のグローバルな国際ローミング基盤です。欧州のG?ANT Associationが開発し、日本国内においては国立情報学研究所が中心となりローミング基盤を提供しています。また昨今、このeduroamとOpenRoamingの相互認証の検討がされています。 本セッションでは、国立情報学研究所 坂根氏より、相互認証の仕組みと現状の展開状況、可能性について、GovTech東京 平井氏には東京都の取組として「つながる東京」展開方針に基づき展開されるOpenRoamingの現状と課題、今後の展開について、Interop Tokyo ShowNetチーム 金子氏からは、昨年のInteropの会場でのOpenRoaming情報と課題を共有します。
<要旨>

●OpenRoamingとeduroamの相互認証の実現方法 ●東京都 「つながる東京」展開方針によるOpenRoamingの取組み、現状と今後 ●Interop Tokyo 2024での実績、課題 ●社会実装における課題、メリット・デメリット

  • ネットワーク
  • Wi-Fi
  • OpenRoaming
  • ShowNet
Speaker

国立情報学研究所

トラスト・デジタルID研究開発センター
副センター長

坂根 栄作

2000年3月大阪市立大学大学院理学研究科物理学専攻後期博士課程単位修得退学。博士(理学)。 2006年1月大阪大学サイバーメディアセンター特任助手、2007年4月同特任助教、2009年4月国立情報学研究所リサーチグリッド研究開発センター特任准教授、2012年4月同研究所学術認証推進室特任准教授、2022年4月より同研究所アーキテクチャ科学研究系准教授、2024年4月より同研究所トラスト・デジタルID基盤研究開発センター副センター長、現在に至る。サイバー空間における本人同定、認証、認可・アクセス制御技術,並びに運用管理、相互運用技術に関する研究に従事。日本物理学会、情報処理学会、電子情報通信学会会員。

Speaker

(一財)GovTech東京

デジタル事業本部長 兼
デジタルサービス基盤開発本部長

平井 則輔

2005年ソフトバンクBB株式会社(現ソフトバンク株式会社)に入社。ソフトバンクネットワークの対外接続企画設計、IPアドレス企画設計、各種ブロードバンドサービスの技術企画業務に従事。並行して、2013年より日本最大級、約7500名のエンジニアコミュニティであるJANOG(日本ネットワークオペレーターズグループ)の運営委員、2015年9月に副会長、2017年9月から2020年8月まで6代目会長を務める。 2019年12月にソフトバンクを退職し、東京都のデジタルシフト推進担当課長としてTOKYO Data Highway戦略、街のDX、都庁のDXを推進。 2024年4月GovTech東京に転籍し、都と協働し、東京都各局システムのモダン化を促すクラウド共通基盤の企画設計構築を統括。 2025年4月より東京都公式アプリ等の開発を統括するデジタル事業本部長とデジタルサービス基盤開発本部長を兼務(現職)。 ビートルズとヘビメタが大好き!

Speaker

Interop Tokyo ShowNet NOCチームメンバー

金子 直矢

2018年にNOCチームメンバーとして初参加、以降Wi-Fi担当として活動。

Chair

シスコシステムズ(同)

公共事業推進本部
シニア・アーキテクト

宮川 義彰

信州大学工学部卒業後、昭和電線電纜株式会社、新日本製鉄株式会社エレクトロニクス情報通信事業部を経て2001年、シスコシステムズ合同会社へ入社。 システムエンジニアとして公共部門にて官公庁、自治体、文教、医療、社会インフラ(電力、ガス、鉄道、道路)のお客様を中心に多数のプロジェクトを担当。SE部門長を経て、近年では、事業開発部門にてアーキテクトとして公共系プロジェクトを推進。

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