コンフィデンシャルコンピューティング
〜データ漏洩リスク最小化と計算資源利用を両立させるソリューション〜

自動車、薬、金融、ゲーム等、様々なプロダクト分野においてAIの活用が重要となっており、企業がAI開発に必要なインフラをどのように整備するかが課題となっています。高額で陳腐化が早いGPUサーバの所有を回避する方法としてはクラウド利用があげられますが、クラウド利用にあたり企業のデータ漏洩リスクアセスメントをクリアできるかが課題となります。 従来のコンピューティング基盤では、データ漏洩をコンピューティング基盤の仕組みにより防止することが難しく、データ漏洩リスクはインフラ全体の運用形態に多分に依存してしまいます。この問題を改善する技術として、近年、コンピューティング基盤のメモリ上のデータを暗号化するコンフィデンシャルコンピューティングが注目されています。コンフィデンシャルコンピューティングを活用することにより、データ漏洩リスクの運用への依存度を大きく下げられると期待されますが、そのためには、コンフィデンシャルコンピューティングで防止できること、できないことを理解したうえで、インフラ全体を設計し、運用する必要があります。 そこで、本セッションでは、コンフィデンシャルコンピューティング対応の製品の提供者、サービス/ソリューションの提供者、企業のデータ漏洩リスクマネジメントの実情に詳しい方を迎え、効果的な導入、運用に向けた知識を共有します。
<要旨>

●コンフィデンシャルコンピューティング技術の概説、技術動向 ●データ転送〜計算までのインフラ全体のセキュア化の方式例 ●データ漏洩リスクマネジメントの観点からの有効性、課題

  • AIインフラ
  • セキュリティ
Speaker

デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー(同)

マネージングディレクター

三枝 大高

25 年以上にわたりサイバーセキュリティ分野の専門家として活動。セキュリティコンサルティングからインシデント発生時のインシデントレスポンス、サイバーフォレンジックなどを提供。またサイバーセキュリティデューデリジェンス、サイバーインシデントトレーニングの実施など幅広くサービスを提供している。

Speaker

日本AMD(株)

コマーシャル営業本部
セールスエンジニアリング担当マネージャー

関根 正人

大学院修了後、半導体商社に入社。その後日本AMDに入社以来AMD歴17年。クライアントPC、組込み機器プロセッサ、サーバプロセッサと幅広いAMD製品の技術サポートに従事。近年ではAMDコマーシャル製品のスポークスパーソンも務めている。    

Speaker

日本アイ・ビー・エム(株)

東京基礎研究所
副所長
IBM Distinguished Engineer

小原 盛幹

1986年に東京大学工学部を卒業し、日本IBM東京基礎研究所に入社。1996年米国スタンフォード大学にてPh.D. (Electrical Engineering) 取得。2021年にIBM技術理事 (Chief Software Engineer for Hybrid Cloud on IBM Hardware)、2022年に東京基礎研究所副所長に就任。メインフレームやAIアクセラレータなどのハードウェアの価値を実現するソフトウェアシステムの研究を行っている。               

Speaker

日本電信電話(株)

NTT社会情報研究所 社会情報流通研究プロジェクト
プロジェクトマネージャ 主席研究員

横関 大子郎

1998年に NTT 入社。 NTT 情報流通プラットフォーム研究所、ソフトウェアイノベーションセンターにて仮想化基盤、大規模分散処理基盤をはじめとするオープンソースを用いたクラウド基盤の創設に従事 (~ 2016年)。 現在は、耐量子計算機暗号、分散AI学習、デジタル ID ウォレットなど、暗号技術を応用したデータ流通技術の研究開発を主導 (2016年~2025年)。                   

Chair

日本電信電話(株)

研究企画部門
IOWN推進室
IOWN技術ディレクタ

川島 正久

1994年にNTT入社。NTT西日本サービス開発部門(2008年~2012年)、NTTI3(北米R&D拠点、2013年~2017年)、ソフトウエアイノベーションセンタ所長(2017年~2020年)、IOWN推進室長(2020年~2023年)を経て、現職。研究所をアンカーとし、ビジネスと研究のブリッジとして活動。OSSサポートセンタ、光ブロードバンドのモバイル向け付加サービス(フェムトセル管理、Wi-Fi)、SDNプロダクト、AI推論クラウド、等を開発 2020年4月 IOWN Global Forum設立に伴い、Technology Working Group議長に就任。

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