海外拠点の工場セキュリティ、何から始める?— 実証で見えた課題と対策 ~あなたの会社は大丈夫?~
製造業のグローバル展開が進む中、日本企業の海外工場拠点は、生産停止リスクや品質・安全への影響、さらにはサプライチェーン全体への波及を伴うサイバー攻撃の重要な標的となっています。一方、海外工場では、人材不足、言語・文化の違い、設備の老朽化、ベンダ依存、操業停止の難しさといった制約が重なり、国内工場と同様のセキュリティ対策をそのまま適用することは容易ではありません。
こうした課題を背景に、JNSA(日本ネットワークセキュリティ協会)OTセキュリティWGの国際連携チームでは、経済産業省が公開している「工場システムにおけるサイバー・フィジカル・セキュリティ対策ガイドライン」を活用し、日本企業の海外工場拠点における工場セキュリティ強化を目的とした実証実験を2025年11月に実施しました。本実証では、ガイドラインを単なる参考資料として用いるのではなく、海外工場の実情に即してどのように適用し、現場で“回る”対策として定着させるかに焦点を当てています。
本セッションでは、JNSA OTセキュリティWGリーダーを務めるチェアから、海外工場拠点におけるOTセキュリティ脅威の実態と対策上の課題を共有します。続いて、JNSAの実証実験に参加した製造事業者が、実証の概要と得られた学びを共有します。さらに、海外拠点を有する製造業のセキュリティ担当者および海外の半導体産業の現状に精通したセキュリティベンダの担当者とともに、海外工場のセキュリティを実践的に進めるための考え方・進め方について議論します。政策と現場、ガイドラインと実装をつなぐ実例を通じて、海外工場セキュリティに取り組む企業にとって実践的な示唆を提供します。
<要旨>
●海外工場拠点におけるOTセキュリティ脅威の実態と対策上の課題
●JNSAによる海外工場セキュリティ実証実験の概要と得られた学び
●METIガイドラインを活用した海外工場セキュリティの実践的な進め方・考え方