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A02-03

6.10(木) 14:50-16:10 | オンライン配信

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Deploy Anywhere:モビリティにおけるアンビエント・コンピューティングへのK8Sの活用

本セッションでは、Kubernetes (K8S)を用いた『misaki』と、『メディア駆動型リアルタイムコンテントマネジメントフレームワーク』の概要を解説し、今後のモバイルエッジクラウド――エッジ・モバイルネットワーク(5G)・クラウドが協調――の時代における、「アンビエント・コンピューティング」※へのアプローチについてディスカッションします。 『misaki』とは、デンソーが研究開発しているソフトウェア基盤です。いわば自動車を「クラウドによってネットワーク化された分散アプリケーション環境のエッジ」と位置づけるもので、Kubernetesによって実現しています。「画像認識」や「AD/ADAS (Autonomous Driving/Advanced Driver Assistance System)」などの、さまざまなソフトウェアの実行環境としての活用を視野にいれています。 『メディア駆動型リアルタイムコンテントマネジメントフレームワーク』とは、中西崇文准教授(武蔵野大学 データサイエンス学部)が提唱するもので、センサーネットワークなどによって把握される「実社会の状況」に従って、コンテンツを選択する技術です。このフレームワークを用いることで、たとえば「走行地点の詳細情報」「精密な渋滞予測」「ドライブシーンに合った楽曲選択」などが実現できる――と考えられています。 そして、これらの技術をモビリティの分野に適用した「アンビエント・コンピューティング」の実現が試みられています。「運転中の人は従来メディア(スマホやパソコン)に触れることができない」一方で、自動車は「外部とのコネクテッドな機能」と「自動車自身が装備するセンサーネットワーク」から得た多種多様なデジタルメディアによって、これまでにないアンビエントなデジタル体験を提供できる媒体となる可能性を秘めています。 ※:Ambient computing。人間が指示を行わなくても、行動パターンや予測機能によってシステムを操作するコンピューター。IoTなどを通じて情報を収集。
<要旨>

・Kubernetes を用いたモビリティの車両―エッジークラウドのシームレスなソフトウェアデプロイ環境の概要 ・メディア駆動型リアルタイムコンテンツマネジメントフレームワークの概要 ・上記技術を組み合わせたアンビエント・コンピューティングの実現

  • モビリティ
Chair

(株)デンソー

執行幹部 クラウドサービス開発部

成迫 剛志

明治大学経営学部卒業後、日本IBMに入社し、データーベースのスペシャリストとして活躍。 その後、伊藤忠商事に転じ、オープンシステム化、正歴2000年対応やインターネット関連ビジネスの立ち上げなどに携わる。2005年に香港に駐在、伊藤忠商事のIT事業会社の社長に就任し、アジア地域のITビジネスを展開。帰国後はSAPジャパン、北京大学方正集団、ビットアイルエクイクスなど国内外のIT企業の役員を歴任し、2016年8月にデンソー入社。 コネクティッドカー時代のIoT推進を担当し、2017年4月にデジタルイノベーション室を新設し、同室長に就任。 2018年4月新設のMaaS開発部長を経て、2021年1月から執行幹部、モビリティシステム事業グループDX推進担当に就任。クラウドサービス開発部長とデジタルイノベーション室を兼務している。

Speaker

武蔵野大学

データサイエンス学部
准教授

中西 崇文

武蔵野大学 データサイエンス学部 データサイエンス学科長 准教授 国際大学グローバル・コミュニケーション・センター主任研究員 デジタルハリウッド大学大学院客員教授 データサイエンティスト、博士(工学) 1978年、三重県伊勢市生まれ。 2006年3月、筑波大学大学院システム情報工学研究科にて博士(工学)の学位取得。2006年より情報通信研究機構にてナレッジクラスタシステムの研究開発等に従事。2014年4月より国際大学グローバル・コミュニケーション・センター准教授・主任研究員、テキストマイニング、データマイニング手法の研究開発に従事。2018年4月、武蔵野大学工学部 数理工学科 准教授。2019年4月より現職。 現在、機械学習などをはじめとする人工知能技術をコアとしたシステムの研究開発やそれらのビジネス、サービスの立ち上げを目的とした企業連携研究プロジェクトを多数推進中。 総務省「AIネットワーク社会推進会議」構成員、経済産業省 「流通・物流分野における情報の利活用に関する研究会」委員、総務省「ICTインテリジェント化影響評価検討会議」構成員、等歴任。 専門は、データマイニング、ビッグデータ分析システム、統合データベース、感性情報処理、メディアコンテンツ分析など。 著書に『スマートデータ・イノベーション』(翔泳社)、「シンギュラリティは怖くない:ちょっと落ちついて人工知能について考えよう」(草思社)などがある。

Speaker

(株)デンソー

山下 克司

  講師は2020年までIBMでクラウドシステムの基盤設計を担当し、企業システムにおけるデジタルトランスフォーメーションを企画、リードしてきました。 2007年には優れた技術功績によって米国IBM本社からディスティングイッシュト・エンジニアの称号を与えられ技術理事に就任、IBMクラウドの最高技術責任者などを歴任してきました。 現在は独立し、サービス・プラットフォームにおけるアーキテクチャ構築や品質管理のためのエンジニアリングなどの技術領域でイノベーションに関わる技術支援、講演や寄稿などを行っています。  

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