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TS2-03

7.29(金) 15:00-16:30 | Room9

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テクニカルセッション

製造業におけるDX時代の品質管理・品質保証のあり方

※本講演のオンデマンド配信期間は【2022年8月8日(月)10:00~8月19日(金)17:00】となります。

DXの波に伴って、組込みソフトウェアを取り巻く技術や状況はこの数年で劇的に変化しつつあります。自動化技術の発展、開発のアジャイル化への圧力、OTAなど製品やインフラのネットワーク接続と頻繁なダイナミックアップデート、オープンソースソフトウェアの隆盛、プラットフォームのクラウド化、CI/DevOpsや自動テストの普及、AIを活用した開発技術の勃興、機械学習コンポーネントの搭載、モデルベース開発への対応、セントラルECU化、ソフトウェアアーキテクチャの再構築時期の到来、製品アーキテクチャのモジュラー化、製造業のサービス化、開発拠点とマーケットのグローバル化など、枚挙に暇がありません。その一方で、高品質や高信頼性、高安全性を確保しなければならず、A-SPICEや機能安全などの認証にも対応しなければなりません。こうした変化に対応できないと、これまでの競争力の源泉の一つであった品質保証は一転して開発やビジネスの足枷になってしまいます。 そこで本講演では、日本の組込みソフトウェアの品質保証を振り返り、次の10年間できちんと進化していくために再構成を試みます。それによって、見たこともない新しいものに変化するのではなく、過去に乗り越えてきたハードルが形を変えて訪れてきたに過ぎないことを示すとともに、どのようにハードルを乗り越え新しいものに変化していくかの考え方を提示します。そして派生開発の名を借りた技術的負債増加型開発による「手が回らないQA」から、継続的カイゼンによる現場力向上という右利きのQAと、デジタルトランスフォーメーションによる左利きのQAとを同時に実現する「両利きのQA」に脱却できるヒントを、モデルベースQAやQAパイプライン、ミッションクリティカルなアジャイルQA、インテリジェントQAなどから構成されるQualiTraxというフレームワークを用いて概説します。
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Speaker

電気通信大学

大学院情報理工学研究科

西 康晴

NPO法人ソフトウェアテスト技術振興協会(ASTER)理事長、国際規格ISO/IEC JTC1/SC7/WG26(ソフトウェアテスト・ISO/IEC/IEEE29119)・SC42/JWG2(AIシステムのテスト)両国内委員会主査、財団法人日本科学技術連盟ソフトウェア品質委員会(SQiP)副委員長、AIプロダクト品質保証コンソーシアム(QA4AI)運営委員長、日本ソフトウェアテスト資格制度(JSTQB)運営委員長などを務める。電気通信大学にてソフトウェアのテストや品質保証、特に自動車OEMやサプライヤ、車載系ソフトハウスなど製造業における次世代品質保証、開発組織の品質経営、サービス産業における品質などについて研究や教育、コンサルティングを行う傍ら、テストのビジョナリーとして「現場に笑顔を」をキーワードに飛び回っている。

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