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YD1-03

6.14(水) 14:40-16:00 | RoomYD

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ネットワーク化する量子コンピュータ

量子コンピュータの発展はめざましく、量子エラー訂正の実証も進むなど、本格的なコンピュータシステムに至るまでのマイルストーンが着々と達成されつつあります。くわえて量子ビットを集積化する技術が実現すれば、急速なスケールアップがもたらされ、AIやインターネットと並ぶ、もしくは、それ以上のインパクトを発揮することになるでしょう。 しかしながら、量子ビットの「微細化」は量子力学によって制約されており、微細化のみによる集積化では早々に限界が訪れます。これを解決する有力な手法が、じつはご存知「ネットワーク化」です。つまり我々ICT技術者が培ってきた知見もまた、集積化の実現にむけての鍵といえます。 従来型のデジタルコンピュータでは、2台のコンピュータを並列化したときの性能上昇は高々2倍でした。ところが量子コンピュータでは、複数台を並列化して動作させたときの効能がまったく異なります。そうした「量子ならでは」のディスカッションの中においても、我々に馴染みのある単語が飛び出すことでしょう。さらに、そのような量子ネットワークは、広域量子ネットワーク、すなわち、量子インターネットへの発展の可能性を有しています。 本セッションでは、”分散”量子コンピュータ研究開発のホットなディスカッションを、量子コンピュータや量子ネットワークの実装に取り組む専門家から、参加者のみなさんにお届けします。本格的な量子コンピュータ・量子インターネットの実現までの機を測って頂く一助となり、また、量子情報技術におけるビジネスチャンスを見出すきっかけになれば幸いです。
<要旨>

●量子コンピュータ開発最新動向 ●量子ネットワーク開発最新動向 ●量子コンピュータのネットワーク化 ●量子インターネット ●デジタル情報技術と量子技術の繋がり

  • ネットワーク
  • 量子テクノロジー
Speaker

(株)メルカリ シニアリサーチャー /

量子インターネットタスクフォース 代表 / 慶應義塾大学 特任准教授

永山 翔太

Speaker

日本電信電話(株)

コンピュータ&データサイエンス研究所 准特別研究員

鈴木 泰成

2018年 東京大学 工学系研究科 物理工学専攻 博士課程修了 工学博士。同年日本電信電話(株)入社。誤り耐性量子計算機の研究開発に従事。NTTコンピュータ&データサイエンス研究所 准特別研究員。

Speaker

(株)QunaSys

CEO

楊 天任

1994年、研究者として活躍する両親のもとに生まれ、つくば市で育つ。東京大学工学部で機械学習を研究し、同大学院の情報理工学系研究科知能機械情報学専攻に進学。在学中、ドイツ・ミュンヘン工科大学へ留学し、その後、アフリカでインターンを経験したことがきっかけで、大阪大学の藤井啓祐教授と出会う。実用性が未知数の量子計算機に魅力を感じ、2018年2月に株式会社QunaSysを創業。素粒子物理学や物性物理学など高度な専門知識を持つメンバーが一丸となり、量子コンピュータを社会に役に立たせることを目指す。量子コンピュータの用途を広げるアルゴリズム研究を行いながら、量子コンピュータを利用するためのソフトウェア開発に取り組んでいる。

Chair

東京大学大学院

情報理工学系研究科 教授

江崎 浩

1987年 九州大学 工学部電子工学科 修士課程 了。 同年4月 株式会社東芝 入社。1990年より2年間 米国ニュージャージ州 ベルコア社、1994年より2年間 米国ニューヨーク市 コロンビア大学にて客員研究員。1994年ラベルスイッチ技術のもととなるセルスイッチルータ技術を IETFに提案し、その後、セルスイッチルータの研究・開発・マーケティングに従事。1998年10月より東京大学 大型計算機センター助教授、2001年4月より東京大学 情報理工学系研究科 助教授。2005年4月より現職(東京大学 情報理工学系研究科 教授) WIDEプロジェクト代表。MPLS-JAPAN代表、IPv6普及・高度化推進協議会専務理事、JPNIC(日本ネットワークインフォメーションセンター)理事長、東大グリーンICTプロジェクト代表、日本データセンター協会 副理事長/運営委員会委員長、IPTVフォーラム理事長、デジタル庁 シニア・エキスパート。 工学博士(東京大学)。 著書  「サイバー ファースト ~デジタルとリアルの逆転経済」、インプレス社、2017年6月 「インターネット・バイ・デザイン」、東京大学出版会、2016年6月 「なぜ東大は30%の節電に成功したのか?」、幻冬舎2012年3月。

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