緊急報告:能登半島地震と情報通信インフラ
~現場から学ぶ現実的なレジリエンス~
2024年1月1日午後に発生した「令和6年能登半島地震」では、そのエネルギーの大きさと地形的な特徴から、通信・放送インフラが物理的に壊れるという障害に見舞われました。新年早々の甚大被害である一方、(東日本大震災等に比べ)それほど広域ではなかったこと、また金沢のような拠点地域からの距離が遠くなかったことから、当初は一定期間で復旧できるかと思われました。
しかしながら実際は、光ファイバの切断や、電源が失われた基地局や送信局を稼働する自家発電機の燃料切れ等、原理的な部分での障害もあり、復旧は困難を極め、情報の空白が一部で発生する状態となりました。一方、スターリンク社のサービスを用いた通信の復活など、新たな方法による回復も見られました。
本セッションでは、今回の災害によって生じた事故と復旧の実態を共有しながら、今後の通信インフラとインターネット接続に求められる「現実的なレジリエンス」について、実際に復旧作業に従事した当事者の意見をもとに、NTN等地上系以外の手段も含め検討します。
<要旨>
●能登半島地震
●自然災害による通信障害
●災害復旧
●レジリエンス